大野内愛 | 2023 – Para 国際音楽コンクール

第2回 Para国際音楽コンクール　審査員

大野内愛　|　Ai Onouchi

愛媛県宇和島市出身。東広島市在住。広島大学大学院准教授。
あきクラシックコンサート実行委員会委員。エリザベト音楽大学非常勤講師。

広島大学教育学部音楽文化系コース卒業、同大学院教育学研究科博士課程前期修了、博士課程後期単位取得退学後、博士（教育学）取得。枝川一也、奥田誠、市村公子の各氏に師事。

第10回さくらぴあ新人コンクール第2位、第14回KOBE国際学生音楽コンクール優秀賞（第2位）などを受賞。
文化庁委託事業「新進演奏家育成プロジェクト・オーケストラシリーズ第12回広島」等で広島交響楽団と共演。
オペラでは「ジャンニ・スキッキ」ラウレッタ、「コジ・ファン・トゥッテ」ドラベッラ、「椿姫」フローラ、「ヘンゼルとグレーテル」ヘンゼル・グレーテル、「魔笛」ダーメⅡ、「領事」秘書などに出演。
2014年にリサイタルを開いたほか、第九やバッハのカンタータのソリストを務めるなど、さまざまな演奏会に出演。

現在「インクルーシブ音楽教育」をテーマに、日本では響愛学園、海外ではフル・インクルーシブ教育が実現されているイタリアの中学校を視察するなど、研究を進めている。
令和2年度広島文化新人賞受賞。

|　コンクールの意義をどのように捉えていらっしゃいますか？

音楽のコンクールでは、小学生の部、中学生の部…と部門分けがあるように、このコンクールは障がいをもつ方たちの部門として、特別なものではないと感じています。
その中で、音楽を学ぶ者の１つの目標として、このコンクールが存在していると考えます。
演奏家して活動する中で、人前での演奏は普段と異なる感覚があり、もちろん緊張はありますが、普段では味わえない高揚を感じることもあります。
そうした普段とは違う感覚を味わうという意味でも、参加者の皆さんの大きな成長につながるのではないでしょうか。

|　どのような音楽に魅力を感じますか？

その音楽を、そして自分自身の演奏を愛し、楽しんでいるということが伝わる演奏に魅力を感じます。
音楽自体を楽しむことはもちろんのこと、自分の存在を認めてほしい、身近にいる大切な人に喜んでもらいたいなど、どんな動機でも良いのですが、一生懸命取り組み、音楽と向き合っている姿は、私たちに共感を与えてくれます。

|　審査のポイントを教えてください。

自分の奏でている音をよく聴き、音と対話できている姿を見させていただきたいと思っています。
また自分自身の魅力や、演奏する曲の特徴を理解し、パフォーマンスとして表出できているかを重視します。

|　Para国際音楽コンクールへの参加を考えている方へエールをお願いいたします！

コンクールとなると、どうしても評価が気になってしまいがちですが、それも含めて、新たな道を開くための一歩と捉えて参加していただければと思います。
大きなホールでたくさんの人たちを前に演奏する機会というのは本当に貴重で、自分自身を見つめる良いチャンスになると思います。
ぜひ皆さんの大好きな曲を聴かせてください。